クラシック音楽を代表する名作曲家「アントニオ・ヴィヴァルディ」について解説しています
ここではヴィヴァルディの協奏曲集「ラ・チェトラ」について詳しく解説していきます。
「ラ・チェトラ」は「四季」と同じように、12曲のバイオリン協奏曲集で、それぞれが「急、緩、急」の3楽章から構成されています。(ここでは第1番〜第6番まで紹介します)
協奏曲集協奏曲 第1番 ハ長調 RV181a
<第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ」>
2曲目の独奏パートでは情緒深い音色が漂い、3曲目ではこれと相反してリズミカルな曲調に変わるのが印象的です。
協奏曲 第2番 イ長調 RV345
<第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ」>
1曲目で長調と短調が斉奏し、3曲目では朗らかな明るい旋律が特徴です。
協奏曲 第3番 ト短調 RV334
<第1楽章「アレグロノンモルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロノンモルト」>
旋律に重厚さすら感じられる1曲目と、通して落ち着いた旋律の2曲目が特徴です。
協奏曲 第4番 ホ長調 RV263a
<第1楽章「アレグロノンモルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロノンモルト」>
1曲目では旋律のメリハリが顕著な構成で、また3曲目が第1番の3曲目の曲調と同様にリズミカルな躍動感があるのが特徴です。
協奏曲 第5番 イ短調 RV358
<第1楽章「アダージョプレスト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ」>
短い序奏のある1曲目とビバルディらしい情熱的な音色を表現する3曲目が特徴です。
協奏曲 第6番 イ長調 RV348
<第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロノンモルト」>
変則調弦があるのが特徴です。
また、ヴィヴァルディが活動したバロック時代では、作曲者の意図するところを表現しやすくするために、頻繁に用いられた演奏法であったことから、この時代をよく反映した曲調で仕上げられていると思われます。