アントニオ・ヴィヴァルディの世界

クラシック音楽を代表する名作曲家「アントニオ・ヴィヴァルディ」について解説しています

ヴィヴァルディの「バイオリンとオーボエの協奏曲集」

ここではヴィヴァルディの「バイオリンとオーボエの協奏曲集」(作品11)について、その特徴などを詳しく紹介していきます。

ビバルディの偉大な功績として、既にこの時代に協奏曲を確立したことは、これまでに幾度か触れてきましたが、先に紹介した金管楽器であるフルートを主体にした協奏曲のみの創作にはとどまりません。
この作品11では、第1番から第5番が通常のバイオリン協奏曲です。
これに対して第6番では、木管楽器であるオーボエを見事に協奏曲として成立させています。
全体を通して言えることは、作品8「四季」ほどの華やかさは感じられないものの、むしろ落ち着きの中に情熱的な旋律が内面から感じられる印象があります。
以下に、第1番から第6番までの構成を記します。

1.バイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 RV.207
2.バイオリン協奏曲 第2番 ホ短調 RV.277
3.バイオリン協奏曲 第3番 イ長調 RV336
4.バイオリン協奏曲 第4番 ト長調 RV.308
5.バイオリン協奏曲 第5番ハ短調 RV.202
6.オーボエ協奏曲ト短調 RV.460

なお、第6番はバイオリン協奏曲集《ラ・チェトラ》作品9-3が、オーボエに編曲された作品として知られています。
優れたバイオリン奏者でもあったヴィバルディが、ここでも時代を先取りする創作を試みていることは、多大な創作意欲を感じると共に、円熟期に達した巨匠の真髄がよく表現された作品であるとも思われます。

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