アントニオ・ヴィヴァルディの世界

クラシック音楽を代表する名作曲家「アントニオ・ヴィヴァルディ」について解説しています

ヴィヴァルディのオラトリオ作品リスト

ここではヴィヴァルディの作曲したオラトリオを紹介していきます。

ビバルディのオラトリオとしては、以下の作品があります。

「ファラオの神モイゼ」RV.643
「勝利のユディト」RV644
「東方三博士による嬰児イエスへの礼讃」RV.645
「教皇ピウス5世の予言した海戦の勝利」RV.782 
など

「勝利のユディト」のシナリオは、ユディト(古代ユダヤの信心深い女性として知られる)を、ベネチア共和国に例え、ホロフェルネス(アジア南西にあった古代帝国アッシリアの大将)をオスマンに見立てた構成とされており、ヴィヴァルディのオラトリオの中で、唯一完全な楽譜が残されている作品です。

また「ファラオの神モイゼ」は、「勝利のユディト」初演の2年前1714年に作曲されており、これはピエタ養育院での教職者としての関係回復するため、まさにピエタのために作られた作品であったと言われております。

これを裏付けるのが「勝利のユディト」の楽譜上に見られる楽器編成にあると考えられます。
ここにはピエタの音楽学校で使用されていたと思われる、ビオラダモーレ、シャーリモー、テオルボ、リコーダといったあらゆる楽器で編成されており、これは当時のビバルディ作品にしては奇抜、奇妙とさえ言われています。

ヴィヴァルディの残したオラトリオからは、斬新な発想の試みを披露することで、より多くの聴衆を引きつけようとしたヴィヴァルディ自身の意思のようなものを感じとることができますが、残念ながらシナリオ以外は現存していなく、この作品の詳細を知ることができません。
(きっと「勝利のユディト」と同様に当時の聴衆をさぞ魅了させたことでしょう。)

「ヴィヴァルディとオラトリオ」はこちら

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