ヴィヴァルディの協奏曲集「調和の霊感(調和の幻想)」

ここではヴィヴァルディの協奏曲集「調和の霊感(調和の幻想)」について解説します

協奏曲集「調和の霊感」楽曲リスト

1. 協奏曲第1番ニ長調RV.549(4つのヴァイオリンとチェロのための)
2 . 協奏曲第2番ト短調RV.578(2つのヴァイオリンとチェロのための)
3 . 協奏曲第3番ト長調RV.310(独奏ヴァイオリンのための)
4 . 協奏曲第4番ホ短調RV.550(4つのヴァイオリンのための)
5 . 協奏曲第5番イ長調RV.519(2つのヴァイオリンのための)
6 . 協奏曲第6番イ短調RV.356(独奏ヴァイオリンのための)
7 . 協奏曲第7番ヘ長調RV.567(4つのヴァイオリンとチェロのための)
8 . 協奏曲第8番イ短調RV.522(2つのヴァイオリンのための)
9 . 協奏曲第9番ニ長調RV.230(独奏ヴァイオリンのための)
10. 協奏曲第10番ロ短調RV.580(4つのヴァイオリンとチェロのための)
11. 協奏曲第11番ニ短調RV.565(2つのヴァイオリンとチェロのための)
12. 協奏曲第12番ホ長調RV.265(独奏ヴァイオリンのための)

ここではヴィヴァルディの協奏曲「調和の霊感」の中でも、特に第1番と第2番について、詳しく紹介していきます

ヴィヴァルディの「調和の霊感」<第1番ニ長調>

ヴィヴァルディの「調和の霊感」の中で、第1番は「4つのバイオリンとチェロのための協奏曲」で、3つの楽章から構成されています。
4つの独奏バイオリンを使用する構成は、ビバルディの初期の作風であると思われます。

第1楽章は、導入部の終わり部分でチェロの独奏が加わり、独奏から合奏の切り替えが頻繁に繰り返される楽章です。

第2楽章は、 平行調であるロ短調に転調し、スピッカート用法を用いています。

第3楽章は、バイオリン・パートは8分の9拍子、伴奏パートは4分の3拍子という奇妙な楽章です。

楽章のほとんどが八分音符で形成されていて、中間60小節〜63小節に小規模な転調があり、さらには最終部90小節〜98小節にかけても転調があります。(どちらも短調への転調)
最後は同じ旋律を、4つのバイオリンとチェロの演奏で華やかに締め括られます。

ヴィヴァルディの「調和の霊感」<第2番ト短調>

ヴィヴァルディの「調和の霊感」のうち、第2番は「2つのバイオリンとチェロのための協奏曲」です。

第1楽章より、緩、第2楽章は急、第3楽章は緩、第4楽章は急で構成されている、全4楽章形式の協奏曲です。

2つのバイオリンとチェロの演奏で編成された協奏曲の形式は、17世紀末に広く知られるようになったもので、この第2番と第11番の2曲が、この形式に該当しています。

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