ヴィヴァルディのバイオリン協奏曲集「四季」

バイオリン協奏曲集＜和声法とインベンションの試み＞「四季」より

協奏曲第1番ホ長調　RV.269 「春」

＜第1楽章:アレグロ＞
まず冒頭では、春が訪れた喜びをバイオリン3台で、小鳥たちの囀りのように表現しています。
また、小川のせせらぎは、さざなみを表す優しい音色で奏でられています。
やがて黒い雲が空を覆うと、突然雷が轟音を立て、稲妻が光り出す激しい情景を醸し出す楽節へと誘い込まれていきます。
そして嵐が去ると、小鳥達がまた陽気なさえずり声で歌い出す、といった表現を、独奏バイオリンで高らかに、かつ華やかに奏でています。

＜第2楽章:ラルゴ＞
牧草地に花々が咲き乱れて、空に伸びた枝の茂った葉がガサガサと擦れあう音色が表現されています。
弦楽器群の和やかな旋律により、羊飼がスヤスヤ眠る情景を、そしてビオラが奏でる音色は、羊飼いに忠実な猟犬が吠える姿を想わせているようです。

＜第3楽章:アレグロ（田園曲のダンス）＞
陽気なバグパイプの音色に合わせ、羊飼いとニンフ（ギリシア神話などに登場する精霊）が明るい春の空の下で踊る情景が表現されています。
なお、バグパイプは、リード式の民族楽器で、簧の取り付けられた数本の音管を留気袋に繋ぎ、溜めた空気を押し出す事でリードを振動させて音を出す楽器で、スコットランドのグレートハイランドが有名です。

バイオリン協奏曲集「四季」の詳細

（各楽曲をクリックするとそれぞれの曲の詳細へジャンプします）
協奏曲第1番ホ長調　RV.269 「春」
協奏曲第2番ト短調　RV.315 「夏」
協奏曲第3番ヘ長調　RV.293 「秋」
協奏曲第4番へ短調RV.297 「冬」

協奏曲第5番変ホ長調 RV.253 「海の嵐」
協奏曲第7番 ニ短調 RV.242

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